映画「ディア・ドクター」

ちょっと時間が取れたので、24wackyさんのブログの情報を得て、
早速桜坂シネコンへ急いだ。

開演まで15分ほど時間があったので近くの古着屋さんを覗く。
偶然にもありました、古布の絣の服が。
こんなのを自分で作るのはしんどいので、頂(^_^;)。
洗ってサイズを調整して着ます。

さて、「ディア・ドクター」とは、笑福亭鶴瓶扮する田舎の診療所のにせ医師が主役で、その仕事ぶりは村人に深く慕われている。
我々も離島暮らしを経験してきたから、
大きな病院では味わえない、人間的な交流が思い出されて納得だった。
若い研修医(瑛太)がその魅力に取り付かれ、結局、にせ医師が逃亡した後、診療所に勤務することになったのはめでたしめでたし・・は置いといて。
どうしてこんなに面白いことを考え付くんだろうと感心するほど、
吉田美和監督は様々な事件を通して、人間模様を描き出す。
それを的確に俳優(余貴美子八千草薫etc.)が描き出す・・、
神様仏様とばかりに慕っていた医師に対して、にせだったとわかると
「そー言えば、なかなか治らなかったー」なんてなことを、口にする村人も・・実際居る居るそんな人(~_~;)。

一番心に残ったこと。
濃厚な終末医療を避けたくて、娘(大病院の医師である)には病気を隠して、診療所医師にすべてを託そうとした老婦人。
婦人の気持ちを理解し、愛情を持って、何もしない医療をせいいっぱい尽くすニセ医師。
結局、医師である娘には母が望む医療が何なのか理解出来たようだ。
その母の望む医療とは。
かつて父親はチューブに繋がれた病床生活で亡くなった。それを繰り返したくないと言うことであると。
ほんと、お勧め。

それから、思い出すのは、一昨日の深夜、中国の山奥を舞台にした映画である。
タイトルを思い出せないけど、孤児として育った女性がある手がかりを元に親探しをする。
親を恨み又恋しくもあり、切ない気持ちが・・最後は親の深い愛情がわかる。
誕生日のたびに自分の身の回りをやってくれていたボランティアの女性こそ母親だったのだ。
貧しく、病身の女性にはそれしか出来なかった。
いい映画だった・・・。どうして深夜にしかないんだろう。