90歳のご婦人と語る

更年期障害と思われるあれこれの不自由にもかなり慣れてきたこの頃、
それらをいとわずに、残された手足を使って「死ぬまで生き生きと生きようか」・・。
これは吉川文子さんと言うご婦人と出会って、改めて感じていることである。
90歳になられるのに、老人なんて言葉は忘れてしまうほどおしゃれが素敵で姿勢が良くて、会話がはつらつと若々しい。
もともと、昨年の秋、源氏物語の講演会で最後に講師(杉山先生)へお礼の言葉を彼女にお願いしたのだけど、そのご挨拶が素敵で・・。
その彼女に関心を持った女性たちが10名程集まって食事会が計画された。
彼女は70代からの生活、生き方を主に語られる、それは女性への応援歌に思えた。
その前はバリバリの現役だったわけで、また、彼女を取り巻いている女性たちは国語の教師がほとんどで70歳代、でも若々しいー。
この集まりに私が関心を持ってしまうのは、その旺盛な好奇心と行動的なところである。
でも・・、話を聞くうちに個々の価値観には育った時代が違うこともあって少し理解できない所が出てきた。
曽野綾子三浦朱門立花隆石原都知事などのも愛読されていると聞くと、私は彼らの価値観に疑問を持っている。
でも、週刊金曜日を読み漁りながら、やっと気が晴れた。
私はこの週刊金曜日を愛読しているけど、全国的には極少数派であることも自覚しなければならない。
つまり枝先は違うかもしれないけど、もっと幹に近いところで共感して生活していくことが大切なんだと考えた。
遅ーいけどまだ間に合う、つまり人はまがりなりにでも死ぬまで成長するってこと(^^ゞ(母の老後を見ていて確信したこと)。
同時に最近私を悩ませている深ーい悩みも消えるだろう。
役は断るのも苦、引き受けるのも苦なら苦労して自分の成長に変えるようにするかな。
このご婦人は、90年も生きておられるんだもの、たくさんお話しなさりたいことがあるのは、無理もない。
でも、最後に、この次は皆さんの話をお聞きしたいですよ、とおっしゃったことに感銘を受けた。
それからー、聞き逃さなかったことがある。
仕事を持ったことのない私がこの場にいてもいいものかと小さくなっていたけど、「それもすばらし。教職にあると井の中の蛙にならないよう気をつけなくちゃいけないのよ。」とつぶやかれたことがとても暖かく感じた。
「話をしたい気持ちになる」「共感してくれる」人こそが私の目指している所だ。
「人」との出会いは有り難い。

食事は腹六分がいいとおっしゃる、肝に銘じたいけど、なかなか(^^ゞ。