「アイヌモシリと沖縄を結んで」


自然のメッセージを聴く・・昨夜は美術館講座だった。
小野有五教授と言う環境科学者が北海道からわざわざ来てくださるんだったら聞きに行かなくちゃとがんばって出かけた。
ーけど、疲れに勝てずこっくりこっくりしてしまった(~_~;)。

アイヌ文化のことは長年いつも頭の隅にあって、その人と自然とのかかわりにおいて、なんと質の高い生活をしていたのかと感動的なのである。
昨夜の話の冒頭はアイヌの守り神「しまふくろう・カムイチカプ」のお話だったので、私もぐっと引き込まれた。
絶滅危機種であるシマフクロウの生活を描いた、手島圭三郎作の版画の絵本は雄大ですばらしく、好んで何度も読み聞かせをしたものだった。

今も、北海道を訪れる人は、その地名が明らかにアイヌ語の当て字であることを知って、アイヌ文化の地であることをふつふつと実感していると思う。
その地名の由来を知るたびにアイヌの自然への畏敬の念を知ることとなる。
ダム建設で、鮭が上流へ上れなくなった地域の森は枯れていくそうな。
卵を産み、命尽きた鮭を食べる動物の糞が森を肥やし鳥や小動物を生かす。この自然界の循環をせき止める現代人によってすべてが滅亡することだけは避けなくちゃ。
小田教授はシマフクロウの目を見て、その視線を読み取って、行動する学者になったんだって。
最近は世界的に原住民の権利回復が進んできているのはなんともうれしい。
世界各地で地名の表示が変化している。
それは、植民地政策からの人権の回復であり、こんな行き過ぎた世の中だからこそ、少数民族の文化に学ぼうとする姿勢はとても大切なんだわ。
例に漏れず、沖縄でも方言の掘り起し、再考が盛んになっている。ここの部分には全く近づけない私である。
画像;阿蘇の野草・ヒゴタイ