誰もがなりうる「うつ病」

医師会のフォーラムがホテルのホールで行われた。
この仕事もないご時勢だからしうつ病にもなろうと言うもんだわ。
なんて呟きたい今日この頃だけど、実際うつ病についての理解は低い。
この際、私もちゃんと理解をしておきたくて出かけた。
はじめはきっと怠け病と言う烙印を押されていることだろう。
しかしなかなか改善しない状態にため息を付くことがあっても
すわっと心療内科へ相談に行けるだろうか。
本人が拒否する場合と家族が世間体を思って嫌がる場合があって改善を遅らせている。
琉大医学部精神科の近藤教授のレジメから言葉を拾うと、
うつ病は第一にまず体調不良に現れ、気付きにくいものだ。
第二に自分を責め、恥じて相談しにくい。でも身近な人に話を打ち明けることこそが真の解決の道に繋がる。
第三にうつ病の人へ声をかけつらい。何と切り出せばいいのか。
・・(勇気を持って)励ますのではなく、そのつらい気持ちに寄り添う、聞いて共感することが大切なこと。
第四に精神科は受診しにくい。
これは周囲の偏見が問題であり、医師会でも啓発活動を行っているそうだけど、かかりつけ医に相談したいという患者さんの希望に添えるように一般の医師にもうつ病を見逃さず、精神科と連携して診療をしていただくようにしたいそうな。
あるクリニックの待合室の片隅にある保健師による相談所「町の保健室」の実践が紹介されていたけど、なかなかいいなあ。
さて、ここ10年毎年増え続けている自殺者のほとんどはうつ病を患っていると言われる。
年間三万人を超える自殺者に政府も対策を急いでいる。その一環でこうしたうつ病への理解啓発のフォーラムが増えているのだろう。
今日の講師の田中治先生は2月27日県立博物館講堂でも講演会をしていただくことになっている。
NHKアナウンサーの武田真一氏も前座で登場。
田中先生のレジメより。
東尋坊で自殺予防活動をされている茂幸雄氏いわく、岩場でじーっと海を見ている人は「自殺したらあかん」と言ってくれることを待っている。
言葉かけはけっして怖くない。素直な気持ちが人の気持ちを救うと・・。
ふむふむ。