講演会にて

本来の講演会の主題は別として、ゲストのお二人の沖縄への思いの表現の違いを考えた。
お一人は琉大に単身赴任している田中治先生。
もう一方は今をときめく武田真一NHKアナウンサー。
叔母様たちに囲まれて、プレゼントを抱いて携帯カメラに収まる姿は人気スターである。
彼は沖縄のNHKに勤めた経験から、「いちゃりばちょーでー」やまたお世話の行き届くおばー(おせっかいと紙一重?)に出会って沖縄が大好きと熱くおっしゃる。
妻子は一年間沖縄に残られて東京に単身赴任しておられたところを見ると、子育てにも沖縄が気に入っていらっしゃったようだ。
時期的にバンクーパーのオリンピック取材の話が大半だったけど、今思えば、若いのにしっかりした物の見方をする人だと感心する。
はじめは沖縄への思いの話を聞きながら・・単なるリップサービスかも・・なんて思っていたけど、一夜明けると、人様のお話をそう軽く判断してはいけないと自省した。
一方、田中先生の痛烈な沖縄批判には、そうまで言わなくてもいいじゃん(~_~メ)、と思った。
でも、いつもこのスタンスで頑張っていると言うから、驚いた。
沖縄は高い山がない。登山が趣味の自分には赴任先を間違った。
車からのタバコのポイ捨てが多い。
ゴキブリは大きいし跳ぶ。カタツムリも大きい。
だから娘はこの四年間沖縄に来ようともしない(そう聞かされればあったりまえだろう)。
沖縄の人は自分の意見を持たない、はっきり主張しない。
(教育がない、無気力と言いたいのかなー)
etc.・・確かに!でも、これは日本政府の押し付け政策のせいで、抵抗しても抵抗しても負けてきた歴史がある。
無気力にもなろうと言うもの。
確かに、長いものには巻かれて生きる人が多くて私もいやに感じることが多い。
とすれば、こんなにもシビアに壇上から言い放つ田中先生も沖縄への愛なんだろう、と一夜過ぎて思えた(遅い・・歳だわ)。