桜坂シネマ

那覇桜坂劇場はややマイナーな映画ながら、とてもすばらしい映画を上映するのでうれしい。
会員は千円で見られるし、それより、4月は誕生月の無料チケットが送られてきたので、時間を見つけて行って来た。
それ以来、映画の情報を見るに付け面白そうなものがあったので、結局3本見てしまった。
クレアモントホテル」は孤独な老女に優しく付き添う若者。
ちょっと優し過ぎて心地よくなかった。
けど、老婆が美しくてかわいかったなー。
アブラクサスの祭」は現職僧侶で芥川賞作家玄侑氏の作品。
先月、たまたまNHKの番組でインタビューしていたのが興味深かったし、またしてもたまたま、福島県にあるお寺のお坊さんなので、原発事故に関してたびたびテレビで顔を見かける。
坊さんの役をスネオヘアーと言うミュージシャンが不器用でうつのお坊さんを演じてこれまた、すごくいい。
ロックが人の精神を解放すると言うテーマがあって、そして又、お寺のオーナー夫婦が夢のような素敵な理解ある人たちで・・、実に納得な映画だった。
続いて、「ヤコブへの手紙」。
終身刑の女性が田舎の貧乏な老神父に引き取られて出所した。
神父は盲目で相談事の手紙を読んで返事を書くことを生き甲斐にしていた。
手紙を読むと言う仕事に、何の情熱も持てず、生きることにも投げやりな女性が、ふと、神父がずーっと長い間、自分の殺しに理解をもっていたことを知った。
姉への度重なる暴力をかばって、姉の夫を殺してしまったこと。
そして、姉に負い目を感じていたけれど、いかに自分を心配していたかを
知り、心を取り戻していく。
ぼそぼそと生きる不細工な女に一途な凄みを感じて、感動だった。
長いこと、映画から遠ざかっていたけど、手に取ると、やはり感動を覚えることの良さを思った。
おまけに、桜坂には、お気に入りのリサイクルショップがあって、
ここは質のいいブランド物の服を超安価で売っている。
私はこれを手に入れて、手直しして普段着として身につけるのが何とも嬉しいのである(^_^;)。