舞台演劇「帰国」

沖縄に舞台劇がやってくることはなかなかないので、情報にも疎くなっていた所に、富良野のKさんから「帰国」のお勧めの手紙を頂いた。
これは倉本聰氏の演出で富良野塾のメンバーによる舞台劇である。
あらためて那覇の街中の掲示板を見るとちょっとおどろおどろした幽霊が真っ赤な色の間から波と共に現れているポスターである。
見たいと思わせるものではないけれど、「倉本氏が描きたい世界なら間違いはない」と思う。
タイトルは「60年ぶりに帰国した英霊たちは、今の日本に何を思ったか」−である。
英霊と言う言葉からしてちょっと古い世界ではあったけれど、さすがに倉本氏の演出はとても良かった。
感動と涙を頂いた。
・・これは戦争を知っている兄たちにも見せたかったなーと後で後悔したものだった。
日本は戦争で多くの犠牲者を出しながら、何時から、なぜこんなにも心の荒廃が進んでいるのか。情けない国に成り果てたのか・・。
劇中で答えを示されることはなく、観客の宿題として残された。
ここで、私はすーっとオランダの政治学者・カレル・ヴァンウォルフレン氏の、「小沢一郎氏への検察とマスコミの陰謀は、日本の歴史の中に脈々と存在するパターンだ」と解説している本を思い浮かべた。
いつまでも検察、官僚、マスコミの言いなりの国民であってはいけないなー。
画像;劇終了後ホール前にて、英霊の一人