光源氏の波乱万丈物語が面白い

Eテレの25分番組4回シリーズの「100分で名著」が面白いけど、
先月は、源氏物語をやっていた。
その中で、光源氏に一番長く連れ添った愛妻紫の上の生涯は、
ま、いろいろあったけど、このまま仲睦まじく老後を送ることになろうと思えたその時、
光源氏は、天皇から「娘を面倒見てくれ」とたのまれ、親子ほどの年齢差、まさかーと言いながらもそこにエロジジーの下心がうごめいて正妻の座に三の宮を置いてしまった。
紫の上は身分が低く後ろ盾も亡くなっているので、正妻にはなれなかったのである。
ここに又大きな波乱万丈の物語がさらに紡ぎだされていくのである。
紫式部さん、ここまでやるの?と言う感じだけど、これでこそ偉大な作家であるゆえんなのですって。
光源氏は、結局、三の宮の若さに飽きたらず、でも、人格者でみんなに尊敬されていた紫の上の素晴らしさに気付いた時は時すでに遅し、
紫の上は我慢がたたって病に倒れ、出家への道のみを求めるようになってしまいました。
一方、三の宮は同世代の若者の子を宿し、源氏の子として育てられるけど、母三の宮は苦しみの果て出家し、実父である若者(柏木)は光源氏に呪い殺されるように早死にしてしまう。
超不遇の老後を送る光源氏にもはや光はなく、注目もされず、物語に死の場面は書かれることなく、人知れず亡くなっているのだった。
そして、さらに宇治十帖と言われる、光源氏の子孫の世界が繰り広げられる。
私は、ここにはまた、紫式部がもう少し書きたいことがあったんだなーと最近思えて面白い。