「枯木灘」より

和歌山県出身の友人と話をしていて、「枯木灘」と言うところに行ってみてと勧められた。白浜町から串本町へ続く海岸らしい、かなりの風光明媚な所のようで楽しみ。
先回、和歌山に行った時は私の大好きな有吉佐和子の小説「紀ノ川」の舞台だー!としみじみ眺めてきたのだった。
今回は「枯れ木灘」がキーポイントである。もう数十年も前にナショナルトラスト運動をやって、浜の自然を守ったと言う。
これは市民の手による自然の買い上げで、和歌山には素晴らしい知恵者のリーダーと市民がいたのだろう。
と、ネットで調べていたら、「枯木灘」とは作家の中上健次の作品名でもあると言う。(20年前に40歳代の若さで亡くなった)
中上健次と言えば先月観た若松監督の映画「千年の愉楽」の原作者である。
桜坂シネマで生・井浦新さんのトークショウを聞いて若松孝二監督のことを最近知ったけど、寺島しのぶ主演が多く、若松組と言われる俳優にしたわれ、興味深い映画を撮った人みたいである。
確かに「千年の愉楽」も珍しい迫力ある映画だったけど、中上健次のイメージだったかも。
実はまだちゃんと小説を読んだことはないけど、「枯れ木灘」は読んでみよう。
何より驚いたのは今読みかけの「世界共和国へ、資本=ネーション=国家を超えて」(面白くて難しくて時間がかかっている(^_^;))の作者柄谷行人中上健次は親友だったそうな。
柄谷行人は80歳の哲学者で思想家、文学者、評論家。
「資本、国家、戦争に依存しない社会の形成に向けて」
「大震災の中で、私たちは何をなすべきか」
「反原発デモが日本を変える」
などの言葉に魅かれる。
それに、小沢一郎の応援団長の平野貞夫氏が今精力的に各地で草の根講演会を開催しておられるけど、何と!柄谷行人氏が講演なさっているんだと。
いやーかなり難解らしい・・、けど、勉強のし甲斐のある御仁である。